Rheinfalls(ライン滝)

2017年10月14日。この日は土曜日で、翌日のヘルシンキへの移動を控えた休日。せっかくなのでチューリッヒ近郊の観光地を訪れてみることに。

いろいろ検討した結果、国際河川ライン川唯一の滝である「ライン滝」へ、スイス国鉄を使って見に行くことにしました。
Img_4001_2016x1512


■スイス国鉄の切符を購入

ライン滝の位置、公共交通機関でのアクセスを前日に調べてみます。Neuhausen Rheinfallという駅から徒歩でアクセスできるようです。

Zurich Main Station(チューリッヒ中央駅)から、このNeuhausen Rheinfallまでは、スイス国鉄のS9線でアクセス可能。同じくGoogle Mapのルート機能を使い、2つの駅を入力して調べてみると、1時間に1本各駅停車があり、チューリッヒから1時間弱でアクセスできるようです。

次に、スイス国鉄の公式サイトにアクセスして切符の買い方を確認します。近距離の場合はゾーン制で、いろいろな料金があるようなのですが、アプリをダウンロードして買うのがオプションも選べて簡単に変えそうだということが分かり、アプリをダウンロード。

調べていくうちに、ホテルの近くのZurich Hardbrückeという駅から乗れることが分かり、そこから乗ることに。アプリでは、ホームや1st Classも2nd Classの空席予想まで出るという便利さ。
Img_3966_1134x2016_2

結局、当日1日有効のゾーンチケットが最も安いと分かり、これを46.4スイスフラン(約5,300円)で購入。購入はクレジットカードでOK。ゾーン制のため、このチケットでチューリッヒ市内のトラム・バスおよびライン滝までのエリアの列車、バスが1日乗り放題。

それにしても、乗り放題とはいえ、片道1時間ほどの旅を往復で5000円はちょっと高いです。これをiPhoneのウォレットに保存しおけばOKです。なお、長期滞在の場合は、1年間有効の値段が半額になるカード(185CHF)を事前購入して使うとかなりお得とのこと。
Img_3965_1134x2016

■列車でライン滝へ

当日、検索した9:09の列車に乗車します。なお、ゾーン制で列車指定ではないため、乗り遅れてもあとの列車に乗ればOKです。

ホテルから徒歩で、Zurich Hardbrücke駅にやってきました。
Img_3962_2016x1512

時刻表で、9:09発の列車がホーム3から出発することを確認。
Img_3963_2016x1512

ホームに降ります。ちなみに改札はありません。表示では3両編成の列車が駅のCおよびD区画に停車、1st ClassはDゾーンに止まることを示しています。
Img_3964_2016x1512

定刻で列車到着。オール2階建ての電車です。こう見えて子供のころは鉄チャンだったので、飛行機に乗るときと同じくらいワクワク…(笑)
Img_3968_2016x1512

ドアに1st Class, 2nd Classの表示があるのでそれを見て乗車。ドアはボタンを押して開けます。日本のようなホームアナウンスもなければ発車チャイム・ベルもなく、時間が来たらドアが閉まってすーっと発車。これが海外スタンダードなので、日本から来て乗るときは早めにホームに来て待ち、列車の行き先をよく確認して乗ることが大事かと思います。
Img_3969_2016x1512

2nd Classの2階席に着席。対面シートでリクライニングはありません。1stクラスのシートは足元がもう少し広く、シートがフカフカなくらいのようです。1時間くらいなら2nd Classで十分。車内は空いていてゆっくりできました。この日は検札はなかったのですが、普段は結構あるようなので、切符はきちんと買って乗るようにしましょう。
Img_3971_2016x1512

高さが分かる2階席からの眺め。イギリスでもそうでしたが、日本の電車より静か。
Img_3974_2016x1512

トイ
レも完備。ハンディキャップのある方との共用なので、非常に広い作りになっています。
Img_3975_2016x1512

定刻でNeuhausen Rheinfallに到着。この日は朝から霧が立ち込めていてどうしたものかと心配していたのですが、ちょうと霧が晴れかかっている感じでした。
Img_3976_2016x1512

駅から直接つながるブリッジを渡り、先にあるエレベーターで下に降りると、ライン滝の下にアクセスできます。
Img_3978_2016x1512

■ライン滝…まずは上流側へ

ホームの先にあるブリッジからの眺め。紅葉が進んでいて秋が徐々に深まっていくのを感じます。
Img_3979_2016x1512

それではホームから下に降りてみます。1つ目のエレベーターの後、2つ目のエレベーターで降りると早いのですが、それには乗らず、横にある坂道を散歩がてらに下ります。
Img_3980_2016x1512

降り切ったところに見えるのが「ライン滝」。詩人ゲーテが強く魅了され、生涯に4度も訪れたという滝。規模、水量はヨーロッパ一で、幅が150mあるのですが、落差が23mとそう大きくありません。滝というとどうしても落差のあるものを想像していたので、現実を見ると迫力はいまひとつ、と感じてしまいました。
Img_3981_2016x1512

若干風があり、水しぶきが飛んでくるのでコートを着ます。持ってきておいてよかったー。
Img_3984_2016x1512

そのまま遊歩道を歩き、滝の上へつながる階段を昇ります。釣りをやっている人がいたのですが、何が釣れるのでしょうか…?
Img_3985_2016x1512

水車。これだけの水量と落差があれば、あっておかしくないでしょう。
Img_3991_2016x1512

滝の上からの眺め。真ん中に見える島(スイス国旗がはためいているところ)には滝つぼ側から船で渡り、階段を上がって上陸できます。霧がなかなか晴れないので滝つぼ側はかすんで見えません。
Img_4001_2016x1512_2

さらに上流側には鉄道の橋が見えます。あの橋の上からの眺めも面白いかも。端の右手に見えるのは中世からの長い歴史を持つ「ラウフェン城」。こちらも滝つぼ側から船で渡ってアクセス可能とのこと、あとで行ってみましょうか。
Img_3996_2016x1512

ライン滝の解説ボードを見つけました。日本語もあります。
Img_4012_2016x1512

周辺でよく見かけたライン滝の無料観光ガイドが入っているBOX。
Img_4013_2016x1512

ライン滝のこと、かなり詳しく説明してあり、便利かと。
Img_4131_2016x1512

Img_4135_2016x1512

滝つぼツアーには日本語のオーディオガイドもあるようです。これはいいかも…
Img_4136_2016x1512

■滝つぼツアーに…行けず(泣)

滝の上側から来た階段を下って、滝つぼ側にあるツアー船の乗り場の方へ歩いてみましょう。相変わらず霧が晴れません…
Img_4014_2016x1512

お土産物屋さんの前を通過。スイスらしく、時計売ってます。値段は1万円前後からだったかと。値下げ前の値札が付いていて、それを見ると半額にはなっていたのですが、逆に訳アリっぽく見えて手が出せません。
Img_4018_2016x1512

水辺を歩いて、船付き場に向かいます。滝はちょうど後ろ側にこんな感じで見えます。フォトスポットですが、、、霧晴れてー、と悲痛な叫び(笑)。水煙と曇り空でぼんやりした風景にちょっとがっかり。
Img_4023_2016x1512

ツアーはこの船に乗るようです。
Img_4026_2016x1512

ツアーコースの一覧が紹介されています。滝の真ん中の島に上がるツアー、滝つぼを巡るツアー、ラウフェン城へ渡るツアー、そして3つをすべてカバーするツアーの4コース。支払いはスイスフランのほかユーロでもOK。

ラウフェン城に上がってみたいなと思ってチケット販売所の列に並んだのですが、販売の係の人とお客さんのやり取りになんとなく違和感を感じ…。見ると「Cash Only」の表示。まさか、ここだけCash Onlyとは。

はい、数日間のスイスイ滞在だったので、概ねキャッシュは不要だろうとスイスフランもユーロも持ち合わせがなく、かつそばにATMもなくあえなく断念(ATMは駅の上にある街中にあったのですが、そこまで行って戻ってくる気もなく)。
Img_4028_2016x1512

時刻も11時を過ぎていたので、そばのカフェでサラダとコーヒーを買い、ライン滝を恨めしそうに見ながらランチ。ちなみにここではカードOK!
Img_4030_2016x1512

食後、天気が悪かったからまた今度!と自分を納得させて、秋のヨーロッパらしい風景を見ながら駅の方へ戻ります。
Img_4034_2016x1512

Img_4042_2016x1512

今度は上りなので、地上階から2つエレベーターを乗り継いでホームへ上がることにします。
Img_4038_2016x1512

少し電車を待ち、S9線の終点、Schaffhausen(シャフハウゼン)に向かいます。上下線の区別のない時刻表はちょっと見ずらい…
Img_4040_2016x1512

結局、ここを離れるまで霧は晴れてくれませんでした。その数時間後の帰りの電車から見た風景。午後からにすればよかった…。今日はついてないです。
Img_4110_2016x1512

ライン滝は、雪解け水で水量が多くなる春から夏が最も迫力がある滝が楽しめそうです。季節によってはライトアップもやっているようなので、Webで調べてから行くといいでしょう。ただ、大きな落差を期待していくと、ちょっとがっかりするスポットでもあります。船に乗る予定の時はキャッシュの用意をお忘れなく。

↓ランキングに参加しています。
ポチっと押して応援、お願いします。

コメント

  1. こたつ猫 より:

    ぱぴるすさん今晩は
    「ライン滝」。良いですね。行ってみたくなりました。
    この旅は、お一人なのですか?
    英語のイギリスならまだしも
    添乗員さんもいないのに初めてのヨーロッパ旅行
    よく旅が出来るな と感心してます。

    >ここだけCash Onlyとは。
    ここ以外は、クレジットカードで払ってたのですか?
    アメックスが使えますか?
    私の場合ドイツでは使えました。

    >キャッシュの用意をお忘れなく。
    私は、500ユーロほど持ってました。
    いざとなったら現金かな。と思ったので

  2. ぱぴるす より:

    こたつ猫さん

    仕事のときは数名で行動していますが、ライン滝を訪れたときは休日だったので一人で行きました。

    スイスはヨーロッパ諸国の中でも安全な国、ということも一人旅を後押ししていますね。

    スイスでは英語を話せる人もかなりいるので、困ることはなかったです。看板表示は全部ドイツ後なのでさっぱりでしたが、駅などでは英語表示もあるのでなんとかなりました。

    スイスではほとんどクレジットカード払いでしたが、アメックスは使えるところとそうでないところがあります。使えるところでも、数%の手数料を取ったりするところもあったかと。

    短い期間でイギリス、スイス、フィンランドを訪れたのですが、どの国も通貨が異なるということで、面倒なので今回はキャッシュを持って行きませんでした。

    クレジットカードが普及した今、キャッシュは扱いにくいですが、日本円で5000円くらいは持っていたほうがいいかな、なんて思いました。

  3. こたつ猫 より:

    ぱぴるすさん今晩は
    毎日新聞のサイトを見てたら

    急速に進んだキャッシュレス化

     スウェーデンでは、2000年代に入って急速にキャッシュレス化が進行。現在、現金支払いは全決済のわずか2%にすぎない。

    現金を持たない時代になるのかな?

  4. ぱぴるす より:

    こたつ猫さん

    同じ欧州でも、北欧はかなりキャッシュレスが進んでいるそうです。

    オーストラリアでも同じ。移民がやっているレストランなんかは、現金オンリーのところがあるので、まだ現金は必要です。

    日本では電子マネーが普及してきていますが、まだまだ現金決済のところが多いかと。

    現金は一切いらないということはないでしょうけど、現金決済が減ってきているのは確かではないでしょうか。

  5. のびうし より:

    ぱぴるすさん
    こんにちは。

    ライン滝の情報を探していたら、またまたぱぴるすさんのブログにたどり着きました(笑)いや~さすがですね。今回もどうぞよろしくお願いいたします。

    実はドイツに行くことになったのですが、シュツットガルト滞在中に日帰りで行けるイイ所はないかなと探しておりました。するとライン滝が電車で2時間半ほどで行けることが分かりましたので、情報を集めているのですが、ぱぴるすさんがランチされたお店の情報をご提供いただけないでしょうか?→Neuhausen Rheinfall駅に11:01着予定ですので、滝を見たあとにこの周辺でお昼と考えています。それともシャフハウゼン駅周辺の方が良さそうでしょうか? アドバイスをいただけると幸いです。

    追伸:メルボルン旅行が近づいてきましたが、ウイリアムズタウンへ行こうと思っています。現地へのアクセスは、行きは電車で、帰りは船でと考えていますが、行きと帰りの利用交通機関を逆(行き船、帰り電車)にした方が良いなど、こちらも何かアドバイスをいただけると幸いです(旬のメルボルン情報もご提供いただけると幸いです)。

    お手数をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

  6. ぱぴるす より:

    のびうしさん

    ドイツに行かれるんですか。いいですねー。
    ライン滝でのランチですが、この記事に紹介したところは、遊覧船ツアーの乗り場へ降りる階段のそばにあります。
    他にも、記事内で紹介した時計を売っているお土産屋さんの並びにも飲食店があったと思います。
    ただ、どちらも大したことはなく…せっかく行くのでしたらシャウハウゼンの駅からちょっと入ったオープンカフェの方が断然良いと思います。
    シャフハウゼンの記事にも出てきますので参考まで。
    http://horsebit.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/schaffhausen-08.html

    話変わって、メルボルン旅行、間もなくですね。
    ウイリアムズタウンですか。ここは近年注目されてきたところですが、私は残念ながらまだ行ったことがありません。
    ちょっと調べてみると、メルボルン戻りの船は16:30頃が最終のようですので、もし夜も食事などでごゆっくりされるなら往路が船、復路が電車のほうがいいと思います。
    (私なら、メルボルンから船で出発~のほうが旅情がありそうで、時間に関係なくそっちを選んじゃいます)

    また、メルボルンの旬な情報ですが、ここのところ忙しくて、あまりチェックしていません。イベントなどの開催情報は「Go豪メルボルン」というサイトがあり、参考になると思いますがいかがでしょうか。
    https://www.gogomelbourne.com.au/

    ヨーロッパにオセアニアと世界中を飛び回るんですね。ぜひ楽しんでください。

  7. のびうし より:

    ぱぴるすさん

    ご確認をいただき、ありがとうございます。
    ぱぴるすさんのアドバイスに従い、シャフハウゼン周辺でランチをしたいと思います(シャフハウゼンの記事も大変参考になりました!オープンカフェの雰囲気がイイですね)。

    ところで、ぱぴるすさんの記事を参考にスイス鉄道のアプリをインストールしましたが、これは便利ですね。私は以前のドイツ出張の際にドイツ鉄道のアプリの便利さに感動したのですが、このスイス鉄道のアプリはドイツ鉄道のさらに上をいってますね。ライン滝訪問時はドイツからスイスへの国境越えとなりますが、このアプリがあれば安心して鉄旅(実は私も鉄ちゃんデス)を楽しめそうです(^o^)

    また、ウイリアムズタウンへの往路は船にします!
    おっしゃる通り、都会から港町への移動は旅の風情を味わえますもんね。私はこの辺の感覚が鈍いので、行動してから後悔することがよくあります(笑)今回は事前に気づくことができて良かったです。→「Go豪メルボルン」ですが、確認させていただきました。イベントのみでなくカフェやレストランの情報も満載で旅行者には大変ありがたいです。

    今回も貴重なアドバイスをいただき、ありがとうございました。

  8. ぱぴるす より:

    のびうしさん

    返信遅くなり申し訳ありません。

    そうですか!のびうしさんも鉄チャンでしたか。海外で鉄道に乗るときは日本以上にワクワクしますね。
    シャフハウゼンでのランチ、ライン滝、ぜひ楽しんできてください。

    スイス国鉄のアプリは素晴らしいです。スマホでチケットが買えて、列車の案内も出て、本当に便利。
    昨年10月に行って戻ってきてからも、次回に備えて?未だにスマホにアプリが残ったままです(笑)。
    日本でも…と期待したいところですが、駅に改札がある時点でまず無理ですね。

    あわせて、メルボルン情報もお役に立ててよかったです。

    ライン滝、メルボルンあわせて、また感想など聞かせてください。