2017年3月25日 JALの神様が舞い降りてきました。当初、JAL772便 シドニー→成田をプレミアムエコノミークラスで予約、同時にマイルでビジネスクラスにアップグレード。そして、搭乗当日、インボラでなんとファーストクラスにアップグレードされました。
成田→シドニー線は3月26日から777-300ER→787-9の機材変更が予定されていて(折り返しのシドニー→成田線は翌27日から)、777-300ERでの最後の旅をビジネスクラスでゆったりと、と思っていたところに突然舞い降りたファーストクラスのチケット。
旅慣れた私も、チケットをもらった瞬間、さすがに浮足立っていました。そんな人生に一度あるかないかのフライトをご紹介します。
■チケット発券
今回のチケットは、昨年末12月27日に、まず、JALのオーストラリアサイトで、メルボルン~シドニー~成田~札幌を往復プレミアムエコノミークラスで予約・発券しました。
発券後、JALの日本サイトで、FLY ONステータス会員向け国際線アップグレード特典を使って、シドニー~成田間の往復を片道15,000マイル、計30,000マイルでビジネスクラスにアップグレードしました。
プレミアムエコノミークラスで予約したので、費用は片道約1,100AUD(85円/AUDで約93,500円)だったと思います。今回実質この値段でファーストクラスに搭乗できたことになります(15,000マイル稼ぐのにもお金を払ってはいますが…)。
■フライト当日…ゲートピンポン
すでに記事にしているとおり、当日はメルボルン空港でメルボルン~シドニー~成田までの搭乗券を発券してもらいました。
このときは、当初予約通り、772便はビジネスクラスとなっていました(インボラなんてあるわけないと思っていたので、写真もなし…)
そしてシドニー空港にて、飛行機ウォッチングを終えて出発ゲート25へ。
ファーストクラスの方々の搭乗を見送った後、ゲートを通過しようと係の方が搭乗券をスキャンしたらいつもと異なるブザー音。
前日にJAL便で搭乗者を1名多く乗せてしまったという報道を聞いていたので、私の搭乗に何か問題があったか…と思いきや、係の方から
「本日はビジネスクラス満席のため、ファーストクラスのお席をご用意させていただきました。」
えっ?ゲートピンポン?
アップグレードチケットから更にファーストクラスにインボラ!
マイルでアップグレードしたチケットで、さらにインボラアップグレードなんてあるとは思いませんでした。係の方に丁重にお礼を申し上げて搭乗橋を進みます。でもうれしくて、顔はニタニタ、歩いていて自分が完全に浮足立っているのが分かりました。
ちなみに、インボラとは…「航空便の搭乗手続きの際、オーバーブッキングなど航空会社側の都合によって、座席がエコノミークラスからビジネスクラスなど、より上位のクラスの搭乗券に変更されること。略してインボラともいう(Wikipediaより)」
私は今回3回目のインボラでした。インボラされる(されやすい)条件は、Webでもいろいろ取り上げられていますが、これについては今回の体験を踏まえ、後日改めて記事にしたいと思います。
■久しぶりのファーストクラス
こちらが本日お世話になる777-300ER。3月26日からの機材変更により、ファーストクラスの設定がない787-9に変わるため、777-300ERに搭乗できる機会もしばらくおあずけとなりそうです。そんな折、ファーストクラスに乗れたのは本当にラッキー!
座席は1A。計8席あるファーストクラスは満席でした。過去の搭乗経験を活かして…まずリラクシングウエアに着替えたい旨、お願いします。リラクシングウエアはすでに座席に用意してあり、サイズもぴったりでした。着替えた服はCAさんに渡すと預かっていただけます。
席に戻ってウェルカムドリンクをいただきます。オレンジジュースとシャンパンから選べるのですが、シャンパンをいただきました。同時にCAさんからご挨拶をいただきます。「バタフライアイランドが見えるといいですね~。」パジャマのサイズと言い、完全にデータベース化されています。
さらに、機内WiFiサービスの無料クーポン券をいただきました。ファーストクラスに搭乗する方は無料でいただけるそうです。これは新たなサービスのようです。
中には搭乗時のみ有効のプロモーションコードの記載がありました。これを入力すると無料になる仕掛けです。上空で使わせていただきました。
◇アメニティ
- スペインのロエベと男性にいただける資生堂メンズ
ロエベの香水と資生堂メンズは最初のファーストクラス搭乗以来、愛用させて頂いています。今月からは期間限定でポルシェ社とのコラボとのこと、それもかなり気になります。
■離陸
ドアクローズとなり、即プッシュバック。入れ替わりにカンタスの747が同ゲートに入りました。時間から言っておそらく羽田からの便でしょう。
離陸。写真はシドニー空港国際線の横にある貨物専用ターミナルです。
■空の上のレストラン
離陸してシートベルトサインが消えたら、空の上のレストランの開店です。
JALのファーストクラスと言えば、やはり「サロン」。普段はなかなか飲めない逸品、これをアミューズとともにいただきます。このアミューズはメニューにないもので、ビートルートとチーズを生ハムで巻いたものでした。
サロンはシャンパングラスでいただくのもいいのですが、ワイングラスでいただくとさわやかな香りをより楽しむことができます。この日はサロンが2本積まれているとのこと、CAさんの「たくさん飲んでいってください」の言葉に甘えさせていただきました。
このあと、アペタイザーとメインを選びます。可能なら、という条件でアペタイザーを2品、メインを牛肉で注文。アペタイザーは2品OK、メインは「ビジネスクラス機内食予約と同じ牛肉でよろしいですか?」と確認がありました。Web情報がちゃんと伝わっています!窓の外に広がるオーストラリア大陸の雄大な景色を見ながらすばらしい食事をいただける…うれしい限りです。
アミューズ・ブーシュ
- フォアグラブランマンジェと冷製ランドリーロブスター
◇アペタイザー1品目
- キャビア、冷製桃のスープ、スフレオムレツ、リコッタチーズ
- ワイン:イーランズエステート(Yealands Estate) ソヴィニヨン・ブラン
スフレオムレツにキャビアをのせていただくと…ただただおいしいの一言です。
ワインはニュージーランドのマルボロ地区にあるイーランズエステート(Yealands Estate)のソヴィニヨン・ブラン。マルボロ地区のワインは特に評価が高いことで知られていて、メニューを手にしたときから飲みたい、と思っていたのですが、それを裏切らない素晴らしいソヴィニヨン・ブランでした。
◇アペタイザー2品目
- 鴨胸肉のロースト、タコス風サラダ
- ワイン:ココ・ファームワイナリー 「風のエチュード」
鴨肉が好きな私にとってはキャビアとともに食べたかった一品。鴨胸肉の歯ごたえが絶妙でした。ワインは日本のココ・ファームワイナリーのシャルドネとプティ・マンサン種のブレンド。これまたうまいの一言。JALのファーストクラスでは日本のワインが必ず1種類入っていて、日本のワインを知るいい機会になります。
◇メイン
- レンジャーズバレーオーストラリア産Wagyu Crossビーフステーキ・スモーク醤油わさびソース
- ワイン:アルベール・ビショー シュヴレ・シャンベルタンレゼヴォセル2013
ゆっくり食べていたので一品食べ終わるとすぐ次が出てきます。オーストラリア産の牛肉は味わい深い赤身の肉で好みです。
焼き加減はミディアムレアを頼んだのですが、ちょっと中まで火が入っていたかな。でもOKです。ワインはボルドーの赤。肉料理に合うとのこと解説を見てあわせてみました。本当はティアノ&タレノというアルゼンチンの世界的に有名なワインを飲んでみたかったのですが、残念ながら積んでいないとのことでした。
◇デザートの前に
- チーズプレート
毎度ですが…オーストラリアのチーズ、おいしいです。詳しい解説が欲しいところ。
グレートバリアリーフが左側に見えるとの機内アナウンス。とてもきれいでした。バタフライアイランドも見えるといいのですが…
◇デザート
- 洋梨のタルト ラズベリーソース
普段はデザートはいただかないのですが、自分の好きな洋梨のタルトとなれば話は別です(笑)。甘すぎず、コーヒーと一緒に非常においしく頂きました。コーヒーカップは、ファーストクラスのロゴが入ったものではなく、普通のコーヒーカップでした。
■機内散歩
「昼間なのでお休みになるかどうかわかりませんが、寝具をひかせていただきます」とのこと。準備をしていただいている間、機内を散歩しました。
ファーストクラス。私の後ろの席の方はJALの青い法被(はっぴ)を着ておられました。伺うと、20年前、初めてファーストクラスに搭乗した際に購入したものだとか。
また、お隣りの女性の方は娘さんと搭乗されていました。毎月海外旅行に出かけられているとのこと、うらやましい限りです。この方とはいろいろ話が盛り上がり、このブログまで紹介させていただきました。
ビジネスクラスにあるギャラリー。写真はキヤノンの提供ですが、3月末ということでまだ冬の写真でした(春の写真を期待していたのですけどね)。これまで、777-300ERのビジネスクラス以上に搭乗するたびに、このギャラリーで日本の季節季節の写真を楽しみながら、CAさんと歓談させていただいたのはいい思い出です。
最後にファーストクラスのギャラリー。前方左側のドアのすぐ横にあります。CAさんからのコメントカードが添えてありました。
ベッドメイク完了。バタフライアイランドが近づいたら起こしていただくようにCAさんにお願いして、少し休みます。エアウィーブが心地いい…zzz
■バタフライアイランド
772便に搭乗するたびに楽しみにしているバタフライアイランド。シドニーを離陸して約4時間経過したころに付近に差し掛かります。なぜか自然と目が覚めてしまいました。
でも残念ながら雲に覆われていて全く見ることはできず。。。CAさん曰く「幸せ使い果たしてしまいましたねー」。はい、その通りです。
そのまま、二度寝。
■再び空の上のレストラン
◇リフレッシュメント
- フルーツの盛り合わせ
グアムに近づいたあたりで起床。寝て起きた時は喉が渇くので、フルーツでリフレッシュします。同時に、アラカルトを到着2時間前に持ってきていただくように事前にお願いしました。
その後は横になったまま機内エンターテイメントを楽しみました。そして到着2時間前、寝具を片付けていただいて再度空の上のレストランの開店。夕食をいただきます。
◇夕食
- 和食メニュー(豚の角煮、ほうれん草のお浸し、ご飯、味噌汁…ご飯をうな丼に変更)
- 日本酒:磯自慢純米大吟醸47 中取りアメジスト
うな丼は残り1つだったとのこと、アラカルトは早めに予約しておいた方がいいです。
いっしょに日本酒「磯自慢」をいただきます。磯自慢酒造は静岡県焼津にある醸造元で一度訪れたことがあります。詳細はこちらの記事をご覧ください(磯自慢酒造)。
最後にコーヒー。締めにふさわしく、ファーストクラスのロゴが入ったマグカップでいただきます。これで空の上のレストランも閉店です。
■到着
食事が終了したら、着替えをして着陸準備です。機窓には、海の向こうに日本本土が見えてきました。
早春の風景。奥には霞ケ浦が見えます。この風景を見ると日本に帰ってきたなー、っていつの季節でも思います。
そしてお決まりの沖止めです。サテライトに到着して延々歩くよりは、沖止めでバスで移動するほうが楽と言えば楽です。最初のバスにファーストクラスの8名のみが乗って飛行機を離れました。
入国後バゲッジクレームにてメルボルンで預けた荷物をピックアップ。今回はシドニーでJALのプライオリティタグがきちんと取り付けてあり、優先で手荷物を引き取ることができました。
■搭乗を終えて
降機する前に、チーフの方から「今回の搭乗で何が一番よかったですか?」と聞かれました。「何から何までよかったです。日本に戻るときはいつもこの772便ですが、搭乗するたびにCAの皆さんのサービスレベルが上がっていることに気づきます。今日も素晴らしいファーストクラスのサービスをありがとうございました。」
後から思ったのですが、CAの皆さんの笑顔が一番よかったと思いました(ベタですが、本当のことです)。
元々今回は777-300ERでの旅を懐かしむフライトにしようと思っていたのですが、それが思いがけずファーストクラスで叶い、これまで経験したたくさんのフライトの中で、思い出深いフライトのひとつになりました。
この後は、久しぶりにANA便にでも乗ってみようかなー、なんて思っていたのですが、JALからこんなプレゼントをいただいて、JALから離れられなくなってしまいました。
JALのファーストクラスは5回目になりますが、いつもながらの心のこもったサービスを受けると、(ムリなのは承知ですが)毎回ファーストクラスに乗りたくなります。
ほっと安らいで、疲れ知らずで楽しく旅ができるのがファーストクラス。洗練されたCAさんのサービスを受けると、大好きな空の旅が楽しく、とても幸せな気持ちになります。
そんなファーストクラスに次回搭乗できるのはいつでしょうか。その日が来るのが楽しみです。
コメント
はぴるす様こんにちは
おおおおぉ~凄い!おめでとうございます。
それにしても
>JALのファーストクラスは5回目になりますが、
羨まし過ぎますう~~
来週、私もJALのファーストクラスで
パリに飛び立ちます。(往復です。)
空の上のレストラン今から楽しみです。
行きは和食、帰りは洋食にしよう。
>今月からは期間限定でポルシェ社とのコラボ
これも楽しみです。(たぶん2着貰える?)
こたつ猫さん、こんにちは。
いよいよ待ちに待ったファーストクラスでのフライトですね。
食事・飲み物のメニューはHPに載っています。必要であれば予約もできますよ。
ポルシェ社とのコラボしたリラクシングウェア、行き帰りで計2着いただけますね。うらやましいです。
コメントを拝見して、私が初めてJALのファーストクラスに搭乗した時のワクワク感を思い出しました。
Have a Nice Trip!
ぱぴるすさん
こんにちは~。
ファーストクラス搭乗記、ため息交じりで拝読させて頂きました。
ファーストクラスのサーヴィスだけでなく、プレエコからエコノミー
クラスの様子までアップされているので、この路線と機材に
愛着がある方にとって嬉しい思い出の記事になりますね!
普段はビジネスでも精一杯なのですが、やっぱり、
一生に一回ぐらいファーストに乗ってみたくなりました♪
はぴるす様こんにちは
行きは、和食のつもりですが
キャビア有りますか?と頼んでみようと思います。
キャビヤ丼が食べたいので(笑)
ginger 様こんにちは
>一生に一回ぐらいファーストに乗ってみたくなりました♪
仕事をするのにも励みになるのでは?
一生の思い出にもなるし
ある人は、新婚旅行でもエコノミークラス席だった
と ぼやいてます。
gingerさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
シドニー線777-300ERには、合計14回搭乗しました。
ファーストクラスからエコノミークラスまで、4クラスすべてに搭乗、どのフライトも思い出があります。
そのすべてを記録できたことは良かったかな、と思っています。
ファーストクラス、マイルをためてぜひ搭乗してみてください。
それもご夫婦で。お二人で向かい合わせで食事をするのもいいものですよ。
こたつ猫さん
キャビアを取っておいてもらうときは、食事の注文を危機に来られたときにお願いしておくといいと思います。もちろん、余っている、という条件付ですが。
もし、往路がダメだったら復路でチャレンジしてみてください。洋食メニューのアペタイザーにキャビアがあったので、取っておいてくれると思いますよ。
ぱぴるすさん
こんにちは~。
こちらの素晴らしい記事も、
前回のお言葉に甘えてリンクさせて頂きました。
いつも事後報告で申し訳ありません。
宜しくお願い致します。(*-艸・*)
gingerさん
記事拝見しました。
リンク大歓迎です。事後報告、全然OKですよ。
これからも関連記事がありましたらリンク貼ってください。
私も関連記事があったらリンク貼らしていただこうと思っています。
はぴるす様こんにちは
ただいま、、日本に帰れました。
旅は、良かったです。
キャビヤ丼、往復いただきました。
コーヒーカップをお土産にと言ったら駄目だそうです。作ってるメーカーがもう無いそうです。
でも帰りは、ほんと疲れました。
時差ボケのせいか頭がフラフラしてます。
なので
ファーストクラス席で足を伸ばして爆睡してました。
普通席だと約12時間地獄ですね。
こたつ猫さん、お帰りなさいませ。
ファーストクラスを堪能できたご様子ですね。
キャビア丼、楽しめて何よりです。
普通じゃできないですものね。
コーヒーカップを作っているメーカー、なくなっちゃったんですか。
知りませんでした。確か長野県のメーカーだったと思います。
そうなると、あのカップも貴重品ですね。
帰りの疲れた体にファーストクラスはありがたかったのでは?
広いベッドにゆっくり横になれるのは本当に助かりますよね。
私も次回は欧米線のファーストクラスを体験したいと思っています。
いつになるかはわかりませんが…(笑)
はぴるす様こんにちは
ロイヤルブルーティー”クイーンオブブルー”
なかなか美味しいお茶でした。
>帰りの疲れた体にファーストクラスはありがたかっ>たのでは?
足を伸ばしてゆっくり寝られるのは最高の贅沢ですね。
なんかもうエコノミー席に乗れなくなりそうです。
こたつ猫さん
実は私はまだロイヤルブルーティーを飲んだことがありません。
いつもお酒にいってしまって…
次回ファーストクラスに搭乗できる機会があったら試してみようと思います。