メルボルンから日本へJAL便で行くには、シドニー経由が一般的なのですが、シドニーからJL772便は昼間のフライトで、夕方成田に着くことになります。
今回は日本でのスケジュールの都合で、早朝に東京に着く必要がありました。その場合のJAL便となると、メルボルン→シンガポール→羽田のフライトを選択することになります。
2017年7月10日~16日まで、現地人の日本出張アテンドで日本を訪れました。7月10日、まずはQF35便でシンガポールに向かいます。
QF35便はJL7890便としてJALのコードシェア便になっているため、フライトマイル+ダイヤモンドボーナスマイルとFOPがJAL便と同様に付与されます。機材はA330-200、ビジネスクラスのビジネススイートには2015年末以来の搭乗です(前回の搭乗記)。
■チェックイン
メルボルン空港ターミナル2のAカウンターにやってきました。Aカウンターはカンタス航空専用のカウンターです。
ビジネスクラス、およびワンワールドステータス会員のチェックインカウンターでチェックインしてもよかったのですが…
前から気になっていたAカウンターの横にあるカンタス航空のファーストクラス専用カウンターを使ってみます。ワンワールドエメラルド会員であれば利用可能。
中の様子。高級感のある内装でカウンターが2つあります。預ける手荷物は、係の方がタグをつけた後、専用の台車に乗せて運ばれます。
チェックインをしたら、荷物は羽田までスルーだが、搭乗券はシンガポールで再度チェックインして受け取ってほしいとのこと。羽田までの搭乗券がもらえたりもらえなかったりと毎回対応が変わるのはどうしてなのでしょうか。
屋外からも直接アクセスが可能な作りになっています。タクシーやハイヤーを入り口前に着けて、そのままカウンターへ、というコンセプトではないでしょうか。
■出国審査
出国は自動ゲートを使います。ここで初めて分かったのが出国カードの記載、提出が不要になったこと。これまでは、自動ゲートを通った後にある回収箱に入れていたのですが、それもなくなりました(2017年7月1日より廃止)
■ラウンジ
ワンワールドエメラルドステータスを持っているので、連れのオージーと一緒にファーストクラスラウンジにて休憩。ちょっとつまんでコーヒーを飲んで、会社のメールをチェックしていたらすぐ搭乗時刻になったので、搭乗口へ移動しました。
■搭乗
出発の30分前から搭乗開始。はーい、じゃあ優先搭乗の方どうぞ、みたいな感じでいきなり搭乗開始にはちょっとびっくり。
久しぶりのカンタスビジネススート。座席は2K。
なお、A330-200のビジネススイートでは、偶数列のA、Kが本当に窓に接した席になります。奇数席は座席と窓の間にテーブルが挟まります。スタッガード仕様の特徴と言えば特徴。
全日空のスタッガードビジネスシートに座ったことはありませんが、Webで見る限り、断然こちらのカンタスビジネススートの方がゆとりがあって、いいと思います。
サイドテーブル。横にある物入れはボリュームがあり、かつ物を入れるときに自由にアレンジできるのでとても使いやすいんです。さやえんどうの紙はドリンク&フードメニュー。
ウェルカムドリンクをいただきます。のどごしのいいスパークリングワイン。JALはプラスチックカップですが、こちらはグラスです。
TVモニターはそんなに大きくないです。18インチくらいでしょうか?座席番号がモニターに表示されているのはわかりやすくていいと思います。
離発着時も軽くリクライニングが可能なシート。左の上から2番目のポジションがそれにあたります。でも絵ほどリクライニングしません…
シンガポールまで、3752マイル、約8時間のフライトです。思ったより遠いシンガポール。
■アメニティ
離陸前にアメニティが配られました。ジャック・スペイドとのコラボで男性用。このポーチ、深さがあって普段使いにも使いやすくて好きです。
中身をチェック。Aurora Spaのハンドクリームをはじめ、歯ブラシ、アイマスク、ソックス、耳栓など。機内でいつも使うのは耳栓と歯ブラシで、あとはお土産です。
■離陸
11:45 定刻でドアクローズ。バージンオーストラリアのロス行を機内からお見送り。
離陸。国際線にしては珍しく、2280mしかない09から離陸。
■カンタス自慢の空の上のランチ
離陸して間もなくシートベルトサインが消えて食事のオーダータイムへ。アルコールメニュー。カンタスと言えばやはりワイン。何が積まれているか具体的な銘柄の記載はないので、直接CAさんに聞かないとダメです。
カンタスのビジネスクラスワインは、2015年Cellars In The Skyで賞を取っています。ちなみに、JALも2016年ファーストクラスの赤ワインで受賞しています。
こちらは食事メニュー。オードブルは3種類から、メインは5種類からそれぞれ選ぶことができるという多彩さ。
まずは西オーストラリア州マーガレットリバーのシャルドネをいただきます。濃厚すぎず◎。
オードブル
- Poached ocean trout with pickled lemon, cucumber and horseradish dressing
マスとレモン、キュウリ、ホースラディッシュのサラダ。マスが結構肉厚で濃厚な味でした。ワインはシャルドネで正解。
ちなみに、他のオードブルは次の通り。
- Dhal soup with coriander yoghurt
- Sweet and sour shallots with prosciutto, goat’s curd, pine nuts and currants
パンに付いていたバターは、オーストラリア「PEPE SAYA」のバター。これ、濃厚でおいしんです。でも、、どこかで見たことある…JALのシドニー発JL772便ファーストクラスのバターと同じでした(今は787-9での運行のため、通常、ファーストクラスの設定はありません)。
ここでメインにあわせてワインを赤ワインに替えます。赤ワインはヤラバレー、PUNT ROADのピノノワール。豊かな香りを楽しみながらいただけます。
メイン
- Cinnamon and walnut braised chicken with saffron carrots and couscous
カレーっぽい味がするチキン。クスクスとの相性はバッチリ。クスクスの歯ごたえが何とも言えないおいしさでした。
ちなみに、他のメインは次の通り。
- Orecchiette with sauteed mashroom, spinach, cauliflower and onion cream
- Barbecue beef brisket sandwich with pickled daikon, baby cons and sesame mayonnaise
- Pan fried ling with braised silverbeet, dill potatoes, oregano and lemon
- Green leaf salad with Rockpool vinaigrette(ベジタリアン用)
デザート…4種類から選択可能
- Signature orange and almond cake with orange cream and strawberries
もちろん紅茶でいただきます。麦茶のようなコーヒーだけはいただけないので。ただ後でわかったことなのですが、実はビジネスクラスだとエスプレッソもオーダー可能とのこと。次回、チャレンジしてみようと思います。アーモンドケーキとオレンジクリーム、甘すぎずおいしかったです。
ちなみにほかのデザートは次の通り。
- Selection of cheese served with accompaniments
- Pat and Stick’s ice cream sandwich
- Seasonal fruit
いやいや、どれもおいしそうです。カンタスのアイスクリームも前回食べておいしかったのでいただきたかったのですが、やっぱりアーモンドケーキの誘惑には勝てませんでした。
■機内エンターテイメント
洋画は当然、邦画もいろいろ入っています。JALのコードシェアだから?言語を日本語に設定すれば、日本語で見ることができる映画のリストが表示されるのでとても便利です。「おくりびと」がありました(古っ!)
映画の後はゲーム。数独やったり、将棋をやったり。海外航空会社のゲームエンターテイメントとしてある将棋のレベルがどんなもんだかやってみたのですが…普段将棋を指さない私でも勝てるくらい弱すぎでした(笑)。
■着陸前のお食事
そして着陸1時間半前から着陸前のお食事サービス。次のいずれかから選択。
- Parmesan beignets
- Stir fried egg noodles with bacon and XO
と、サーブは私の前を通り過ぎ、、、しまいには飲み物他下げてもいいですか?と。
「いえ、まだいただいていませんが…」
「!」
完全に忘れ去られていました。
「すみません、ヌードルしか残っていませんがよろしいですか?」
「あ、大丈夫です。私それが食べたかったので(これは本当)。」
「よかったですー。お箸もおつけします」
と、日本語で会話。というのも、ベルギー出身の日本語が上手な男性CAさんが終始担当でいてくれていて、日本語での会話となったのでした。
このCAさん、日本に2年ほど住んでいたこともあるそうで、敬語の使い方もきちんとしていてとても気持ちの良い方でした。なので、こういう失敗も軽ーく流せました。
肝心のヌードルですが…ピリ辛でおいしかったです。前回はボックスに入っていたのですが、今回はちゃんとボールに入って出てきました。
■着陸
機体の上に雲が見えるようになってきて…徐々に高度が下がっていきます。
定刻より15分ほど遅れた18:10到着。隣にカンタスの737-800。まだオーストラリア国内にいる感じがしました。
■搭乗を終えて
久しぶりに搭乗したカンタス国際線ビジネスクラス。CAさんの気さくさは心地よかったです。私自身がオーストラリアの生活が長くなり、オージーと付き合うのが普通なので、自然とこの気さくさが当たり前になっているせいもあると思いますが。
特に担当していただいた男性CAさんは、楽しくて本当に感じのいい方でした。JALを含む日系航空会社のCAさんは、比べるとやっぱりまじめ。まあ日本人は接客に厳しい方が多いので、自然とそうなってしまうのかもしれませんが、そんな中にも「気持ちのいい方ですね」と思える接客姿勢が私は好きです。
来月も再び同じ便に搭乗します。果たしてどんなフライトが待っているか、今から楽しみです。
コメント
ぱぴるす様
オーストラリアの出国カード廃止なんですか?
ということは、観光客が帰国するときも不要?ならば助かります。
JL772は朝便なので、1つでも出国前の手間が省けるとありがたいです。(行きの機内でCAさんに訊いてみます)
機内での日本語での対応。予期しないところではありがたいですし、エアラインへの好感度が高まりますね。
私もKEのHKG-ICNで、男性CAの方に日本の方ですか?と訊かれ、そうですと答えたところ、それから対応が日本語になっただけでなく、他のCAさんにも伝わり、日本語を話すことができるCAさんが(KEだから、そういうCAさんが多いですよね)すべて日本語で対応してくださり、とても快適に過ごすことができたということもありました。
メロクリさん
出発時に書く「出国カード」の記入は今年の7月1日より廃止になったそうです。
http://www.minister.border.gov.au/peterdutton/Pages/removal-of-the-outgoing-passenger-card-jun17.aspx
記事の内容も、わかりやすく書き直しておきました。
海外のエアラインで、外国人乗務員で日本語が話せる方は、日本に生活したことがあるとか、配偶者の方が日本人であるとかという方が多いようですが、皆とても丁寧で、かつユーモアにあふれていて好感が持てます。
中でも丁寧さはネイティブの日本人よりも丁寧だったりします。
上手に、かつ失礼のないように、という気づかいがあってのことと思うのですが、同じことは日本人が海外で、たとえばオーストラリアで英語を使うときも失礼のないように、と気を使う分、相手には丁寧と受け取られているのではないでしょうか。
少なくとも、今回のフライトでご一緒した男性CAさんは、とても親切で丁寧な方、その気持ちが伝わってきたことで、機内で快適に過ごせたと思っています。
カンタス航空、ニュージーランド航空では日本語が話せるCAさんが結構多く乗務されているのも、他の海外のエアラインと異なるところかも知れません。
ぱぴるすさん
こんにちは~。
搭乗記、やっぱり、私たちが乗ったエコノミーとは
全然違うんだなぁ!としみじみ思いながら
3回も拝読させていただきました(笑)。
そして、いつか、ドメスティックでもいいから、
1回はカンタスのビジネスに乗ってみたいと、
ますます思っちゃいました♪
また、チェックインカウンターにファーストクラス専用
カウンターがあるとは初めて知りました!
次回、是非、見学がてら利用してみようと思います。
あと、出国カードがなくなったんですね!
前回まで、頑張って書いても、無人の回収ボックスに
入れるだけだったので、あんまり意味ないよなぁ~?
とは思っていました。
実は、ほとんど観光もしていないくせに、
「オーストラリア大好き!」と思っているのは、
このストレスフリーな出入国が1番だったりもします。
決して、カジノが1番ではありませんから。(笑*-艸・*)
引き続き、ブログの更新を楽しみにしています。
gingerさん
3回も読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
カンタスのビジネス、国内線と国際線ではだいぶ違いますよ。国際線の方が断然いいです。
今回の一連の訪日の搭乗記の最後に、シドニー→メルボルンのビジネスクラス搭乗記をアップ予定ですので後で比較してみてください。
メルボルン空港のファーストチェックインカウンターは、ちょっと気づきにくいところにあります。
地上階からT1側のエスカレーターであがるとすぐカンタスのAカウンターが目に入ってしまうため、どうしてもそちらに行ってしまいがち。
私も「えー、こんなところにあるんだー」と思ったくらいですから。
なお、利用の際はJMBダイヤモンド会員のカードの提示をお忘れなく。
出国カードがなくなって、本当に便利になりました。
これでカジノでがっちり稼げば言うことなしですね!