Milford Sound（ミルフォードサウンド）へ

Te Anauで昼食を取ったあとは一路Milford Soundへ向かいます。Te AnauからMilford Soundまでの道のりは約120kmほどですが、「Milford Road（ミルフォードロード）」と言われる、見どころがたくさん詰まったドライブを楽しむことができます。

Te Anau Downs（テアナウ　ダウンズ）

Te Anauから94号線を約30分ほど、テアナウ湖沿いに走ると、「Te Anau Downs」という場所に着きます。

上の写真にもあるように、ここは世界一美しい散歩道と言われる、全長55kmの「Milford Track（ミルフォードトラック）」の出発点です。ここから船に乗り、テアナウ湖の北端からMilford Soundまでの55kmを3日間かけて歩くトレイルは、世界中のハイカーのあこがれの的。詳細はMilford Trackのパンフレットをご覧ください。私もカメラを片手に、いつかはチャレンジしてみたいと思っています。

The Eglinton Valley（エグリントンバレー）

Te Anau Downsを出ると、フィヨルドランド国立公園の山々をバックにした原野の中を走ります。

そのあと森の中の道をやや走ると、急に開けた場所に出ます。ここが「Eglinton Valley」という氷河が削り取った谷に出ます。

両側が急な斜面の山に囲まれた谷はかなりの広さ。車を止めて、草原の中でも歩いて入ることができます。

Mirror Lakes（ミラーレイク）

The Egkinton Valleyから少し車を走らせると「Mirror Lakes（ミラーレイク）」に到着。Eglinton川の河川敷にある小さな湖に、Eglinton山の頂がきれいに映ることからこの名前が来ています。

道路脇に駐車場があるので、そこに車を止めて敷設してある木道を歩きます。この日はとても天気が良かったので、湖面を見ると、Eglinton山の頂がきれいに映っていました。

水草の隙間から覗いた湖面。

展望台のようになっている場所が数カ所あり、それぞれ違った景色が楽しめます。水鳥が湖面を泳ぐと波が立ってしまう～。

Hommer Tunnel（ホーマートンネル）

Mirror Lakesを過ぎると、フィヨルドランド国立公園にそびえたつ山々に囲まれた中を走っていきます。

氷河がダイナミックに削り取った岩肌をあちこちで見ることができます。まさに自然の偉大な力。

途中で車を止めて山々を眺めるスポットもあります。これだけの迫力の山々の中だと、人間はとても小さな存在。

この日は非常に天気が良かったのですが、それでも山々に立ち込める雲は、この地域の天気がとても変わりやすいことを教えてくれているようでした。

さらに車を勧めると、いよいよMilford Road最大の難所「Hommer Tunnel（ホーマートンネル）」へ。

このトンネルは、1935年に着工、第二次世界大戦で工事が中止になったり、トンネルが崩れたりと幾多の困難を乗り越え、1953年、18年の歳月をかけて完成した、岩盤をくりぬいて作ったトンネル。着工当時はわずか5名の作業員が仮設住居に住み、手押し車とツルハシで掘り始めたとのこと。数多くの作業員が命を落としたという解説もありました（Real Journeys社パンフレットより）。下の写真を見ると、いかに厳しい環境下で作ったかが分かるかと。

全長は1290ｍ。中はMilford Sound側へ向かって100mごとに10m下るという急こう配になっています。日中の交通量が多い時間帯は、15分ごとの片側交互通行で、双方の入口で信号で待たされます。

中は天井に電灯があるだけの岩盤むき出しのトンネル。制限速度は30kmでトンネルを抜けるのに2分ほどかかりました。先人たちの苦労に本当に感謝です。

トンネルを抜けた後はMilford Soundへ向けて一気に坂を下ります。途中Chasm（キャズム）という大きな滝が削った奇岩を見るスポットがあるのですが、時間がギリギリだったので翌日回しに。

そんなこんなで、120kmを3時間以上かけてようやくMildford Soundの駐車場に到着することができました。

駐車場から見たMilford Soundの景色。年間の3分の2が雨という場所で、ラッキーなことに晴天に恵まれました。

このあとは、いよいよ今回のニュージーランド旅行のハイライト、クルーズ船でオーバーナイトクルーズです。