特急やくも 岡山→出雲市乗車記(2021.8)

岡山での所用を終えたあとは、JR伯備線、特急やくも11号で出雲市へ移動します。

やくも11号の岡山発は12:05。岡山駅で少し早い昼食を食べてホームへ向かいます。すでに列車はホームに止まっています。


コロナ禍、利用客が少ないせいでしょうか、本来は岡山=出雲市間を1日15往復運転されているところ、8往復まで減便されています。そのため、通常は4両編成のところ、3両増結された7両編成での運転。


この特急やくもの車両は旧国鉄時代に製造された381系。伯備線のカーブをスピードを大きく落とすことなく走り抜けるため、振り子式電車が採用されています。

「昭和57年川崎重工」製造。昭和57年=1982年ですから、今から40年前に製造された車両です。旧国鉄時代の特急車両が定期列車で使われているのは、この「やくも」の381系のみとなってしまいました。

この車両も2022年から順次更新される予定になっているということ。昭和の時代、華やかに活躍した数多くの旧国鉄時代の特急列車の雄姿を見たり乗ったりすることができるのも、あとわずかです。


40年の長い歳月の中で、いろいろな改造が施されています。現在はシートピッチが広くなり、「ゆったりやくも」という名がついています。


今日は最後尾7号車に乗車します。181系381系485系といった、昭和の時代を走り抜けた特急に乗るのも約30年ぶり。昭和の名残である「号車番号」や「特急」のプレート式サインを見ると懐かしくて仕方ありません。それだけ乗車するのが楽しみでもあるのですが。


出発間際、列車に乗り込みます。車内入り口のドアが自動ドアだったりと、車内は今風に小綺麗に改造されています。お客さんが数人という寂しい限りの状況。


オリジナルの車両では、1つの長い窓に2席が割り当てられているのですが、「ゆったりやくも」への改造によりシートピッチが広がっています。そのため、目の前に窓枠が配置される席も。


乗車したのはクハ381-109。クハは付随車、381は381系、109は製造番号。飛行機のレジ番号みたいなものですね。車内入り口の扉の斜め上についています。


定刻に岡山駅を発車。倉敷、総社と停車した後、中国山地の山間を縫うように走り、備中高梁、新見と順に停車していきます。


途中トイレに行くのにデッキに出ます。ウッド調の壁は改造されたものと思いますが、「くずもの入れ」のプレートはマークを除きオリジナルかと。そもそも「くずもの」なんて今あまり言わないかと。


洗面所。右上にある「電気カミソリ用」の充電コンセントがオリジナルかと。あとは改造されています。トイレも洋式になっていました。


列車はやがて鳥取県に入ります。川が流れる方向がこれまでと逆になる=日本海に向かって流れていくようになり、中国山地を超えてきたことを実感。


米子が近くなると、山間を抜け、開けたところに入ると、右手に大山が見えてきます。ただ、電車の窓から写真を撮れるタイミングはすごく限られているので、撮影は結構難しいかと。車内からより、外から電車を絡めて撮影した方がいいのですが、さすがにそうもいかず。その頃、車内アナウンスでも大山の紹介があります。


伯耆大山駅から山陰本線と合流して米子駅へ。境線の「妖怪列車」のラッピングが目を引きます。「ゲゲゲの鬼太郎」の作者、水木しげるさんが幼少期を過ごした境港市がゲゲゲの鬼太郎で町おこしを開始、平成5年に初代の鬼太郎列車の運行が始まり今に至ります。境線の各駅には、ゲゲゲの鬼太郎に出てくる妖怪の名前が相性についていて、ちなみに米子駅は「ねずみ男」駅。一度乗ってみなければ。


島根県の県庁所在地、松江。松江の街は数年前に訪れたことがあります(そのうち機会があればブログにアップします)。松江は和菓子がおいしいところ。老舗がたくさんあるので、自分のお気に入りの店を探すのも面白いかと。


松江を過ぎると、右手に宍道湖が広がります。宍道湖の夕日はとてもきれいだと言いますが、近くにある出雲縁結び空港、JAL機を絡めて撮影できれば面白そう。なんて、そううまくいくものでもないか…。


15:12、定刻で出雲市駅に到着。昭和の時代を懐かしく思い出しながら、車窓の景色を楽しんだ電車旅でした。

今回、本格的に「乗車記」を書いてみましたが、難しい難しい。特に、車窓の景色の流れが速いので、写真を撮るのが難しいです。ビデオの方が臨場感があって伝えやすいかなぁと。乗り鉄さんのYou Tuberが多いのもうなずけました。


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