先週末の2017年6月9日、オーストラリアの就労ビザが無事更新され、発給されたとの連絡がエージェントから入りました。
先の記事の通り、オーストラリアでの就労ビザ(subclass457)は、来年3月に完全廃止、海外から不足している職業の人材をより適切に受け入れるためのTemporary Skill Shortage Visaに切り替わります。
現在は移行期間なのですが、すでに申請できる職業リストが大幅に削減されています。
また、7月1日からは、これまで一定以上の収入がある人には免除されていたIELTS等の英語の試験が申請者全員に必須となるほか、無犯罪証明書の提出を必要とするなど、大きく変更されることがアナウンスされています。
このsubclass457ビザは、多くの日本人駐在員が取得しているビザ。今回の大幅改正で最も大変なのが「英語試験の義務化」だと思います。
この英語試験、IELTSをはじめとした指定された英語試験を、ある一定レベル以上でクリアしないといけないという厳しいものです。
IELTSは、英語のスキルをReading、Writing、Listening、Speakingのすべての方向から評価するもので、満点は9.0。今回の就労ビザで求められているのは平均5.0以上、最低点4.5以上となっています。
と言ってもどの程度のスキルかわかりにくいと思いますが、永住権取得のための平均点が6.0以上、下の表でTOEICで換算すると600点前後、英検2級というと分かりやすいでしょうか(TOEIC600点で英検2級は難しいとも思いますが…)。
ただし、TOEICではReading、Listeningしか評価されません。IELTSはこれにSpeaking、Writingが加わります。特にSpeakingは日本人が最も苦手とするところで、TOEICで700点以上のスキルがあってもSpeakingスキルが4.5以上ないと不合格になります。
IELTSは総合的な英語スキルが求められることから、TOEICよりも難しいと言われています。これまでは英語が苦手でも、収入が一定以上の金額に達していればVISAが発給されたのですが、今後は厳格に英語のスキルが評価されるため、オーストアリアに展開している日本の各企業とも、今まで以上に人材の育成に力を入れていく必要があります。
今回、私の場合は5月の中旬に移民局に書類を提出、約3週間弱でVISAが発給されました。7月1日より前の発給ですので、これまで通り収入でクリアして英語の試験はなしでした。
英語の試験が課せられるのが7月1日以降の申請分であることは間違いないのですが、7月1日より前に申請、発給が7月1日以降であった場合に、果たして課せられるのかどうかは不明です。
私の職種の場合、有効期限も従来の4年から2年に変更になりました。2年後、1回のみ更新が許され、それ以降の更新は現時点では認められていません。
3月の本格的な新VISAスタートに向けて、まだ紆余曲折がありそうですが、ひとまず通常通りの更新が無事できたことをレポートしておきます。
(VISAの発給通知)
※今回の就労ビザ変更に関する詳細
http://aom-visa.com/2017/04/457-changes-schedule/
コメント